プラスチックシート(板)を材料とした槽・カバー・ケース・部品などを溶接で接合し製作します。
【主な溶接可能な樹脂】
塩ビ、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET樹脂、ポリカーボネート
【ご依頼の多い分野】
半導体生産機械、省力機械、産業機械、研究分野、医薬品生産、大学機関、農業プラント
写真の説明:R曲げ加工後切削を行い、溶接で接合
写真の説明:水張り試験中の塩ビ槽
プラスチックの接合には主に溶剤接着と溶接の2種類があります。
溶剤接着は作業性が良いですが、強度は低く、水漏れ防止には不向きです。
溶接は作業性が悪いですが、接合強度は格段に上であり、水漏れ防止に向いてます。
プラスチック板の溶接は板と溶接棒を熱風で溶け合わせてて接合する方法です。
当社はR曲げ加工も得意としており、全国の機械メーカー様、商社様、同業者様からご依頼をいただいております。
R曲げ加工、切削加工、真空成形など、全国でも珍しい組み合わせで複数の加工技術を組み合わせた溶接加工品の製作が可能です。
例えば、円筒型のタンク、四隅がRになった四角形のタンクや、環状の搬送ラインのカバーなど一貫して製作出来ます。
他に、小さいホッパーでしたら円錐台部分は真空成形で一体成形が可能ですので、それにパイプを溶接するなども可能です。
写真の説明:R曲げ加工後の部品に5軸NCルーターで側面から穴加工
写真の説明:円筒部と円錐台部中程まではR曲げ加工、先端は直径が小さいため曲げ加工が出来ないので真空成形、部品をすべて溶接で接合。
写真の説明:PET樹脂 山形形状の部分は熱プレス、立上がり部分はR曲げ加工で製作し、溶接で接合してあります。
プラスチック溶接は高い接合強度を得るために行いますが、加工条件が適切でなければ強度を得ることが出来ません。
条件の項目は非常に多くあります。
溶接棒の扱い3つの角度、向き、押し圧、速度
溶接ガンの扱い風量、温度、熱風の範囲と距離
溶接棒の付き方バリの量と形状、繋ぎ・イリズミ・デズミの処理
溶接棒の盛り方溶接棒の選択、配置、高さ、幅
母材の加工面取り角度、ルートギャップの設定
これら多くのことを加工しながら瞬時に同時に判断と対応が出来るほどに熟練しなくては最適な強度は得られません。
下の図はプラスチック溶接の割れる位置です。
耐衝撃強度テストをして、どこまで耐えられてどの位置で割れるかによって適切な溶接が出来たかがわかります。
①は溶接棒の母材の間で割れております。
これは最も質が悪い溶接であり、強度を得られてません。
②は溶接部から数ミリ離れた部分で割れております。
これは平均的な溶接部の割れ方です。
熱が入った部分と入らなかった部分の境目から熱収縮のヒズミがきっかけになって割れます。
③は溶接部の真ん中から割れております。
これも本来の強度が得られてません。
溶接の形状がノッチとなって割れてますので盛り方が適切ではありません。
この他、溶接部が法則性が無く割れた場合はかなりの強度があり、質の良い溶接と言えます。
なかなか割れない、溶接部以外で割れるという場合は最高の接合強度になったと言えます。
当社、株式会社三栄プラテックは1975創業以来46年間、プラスチック加工専門として実績を積み、1993年ほどから半導体生産設備の部品やタンクの製造を請け負い、28年間の間、プラスチック溶接の経験を積み重ねております(2021年時点)。
プラスチック溶接に必要なのは接合強度だけではありません。
プラスチック溶接は熱で溶け合わせる接合方法ですので、熱膨張・熱収縮によって反りが発生します。
この反りをどのように抑えるか、反りの低減には経験と知識を要します。
また、溶接しやすい形状ばかりではありません。
時にはなかなか手が入らないサイズや複雑な形状をしている場合があります。
そのような場合は溶接ガンと溶接棒の持ち手を入れ替えたり、溶接ガンを逆手で持つなど自在な扱いが必要になります。
時には、障害物があって接合部がのぞき込めない場合があります。
そのような場合は鏡を使って映った接合部を見ながら溶接するといったこともあります。
このような難易度が高い状態でも常に瞬時の判断を連続で求められる場面で溶接出来るよう、一部の職人だけの技にならないように後進の育成にも力を入れております。
溶接スキルは36項目に分けて、それをそれぞれ4段階で評価し、計画的にレベルアップを目指しております。
株式会社三栄プラテック
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事業内容:プラスチック加工全般
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