樹脂溶接の強度を向上させるためには、材質の選定から溶接方法、後処理に至るまで、いくつかの重要なポイントがあります。

そもそも強度を向上させるためには、材質選定が重要だが…

溶接の強度は基本的に材料の特性に依存しますが、実際の製品選定においては、強度だけではなく、中に収める製品の特性などによって材質が決まることがほとんどです。そのため、強度を補うための工夫が必要となります。

樹脂溶接における強度向上のポイント

製品板厚を厚くする

溶接する部分の板厚を大きくすることで、溶接面積を増やし、板強度を向上させることができます。また、板厚が大きいと、板のたわみが減少することで溶接部への負荷が少なくなり、強度が上がります。

リブを設ける

溶接部にリブ(補強材)を設けることで、板のたわみを減少させ、応力が集中するのを防ぎ、全体的な強度を高めることができます。

溶接棒の本数を増やす

溶接棒を重ねて使用することで、溶接部の体積が増え、より強固な接合が可能になります。

溶接棒の押す方向を最適化する

溶接時に溶接棒を押す方向が適切でないと、一見しっかりと溶接できているようでも、きちんと接合できず強度が低いケースがあります。そのため、溶接棒の押す方向には細心の注意を払い、溶接を行うことが重要です。

両面溶接を行う

溶接部を両面から溶接することで、片面だけでは得られない高い強度を実現できます。(っ※樹脂溶接では片面溶接だと、狙った強度を実現することはできません。)

アニール処理を行う

溶接後にアニール処理(熱処理)を行うことで、溶接時に発生する内部応力を取り除き、ひび割れや破損を防ぎ、強度を安定させることができます。

製品の外側に金属フレームを設ける

例えば、大型のタンク等では製品の外側に金属製の補強フレームを設けることで、樹脂のたわみを抑制し、製品自体の強度を大きく向上させることができます。

樹脂の溶接なら三栄プラテックにお任せください!

いかがでしょうか。今回は、樹脂溶接における強度向上のポイントをご紹介しました。三栄プラテックでは、樹脂の溶接を得意としています。「樹脂の溶接を検討しているが、最適な材質が分からない…」なんてお悩みがございましたら、お気軽に当社にご相談ください。